ガラス製のコップや食器を重ねて収納していたら、ぴったりとはまって取れなくなってしまうことがあります。
こんなとき、焦って力いっぱい引っ張ったり、強くひねったりするのは危険です。ガラスが突然割れると、手や指を傷つけるおそれがあります。
重なったコップが取れないときは、無理に力を加えるのではなく、滑りや温度差を利用して少しずつ外していくことが大切です。
この記事では、重なったコップの外し方を、簡単に試せる方法から順番に紹介します。
ガラスだけでなく、陶器・プラスチック・金属製カップについても解説するので、コップが取れなくて困っている方は参考にしてください。
重なったコップが取れないときはこの順番で外す

重なったコップを外す方法はいくつかありますが、最初から強い方法を試す必要はありません。
まずは負担の少ない方法から、次の順番で試してみましょう。
①まずはゴム手袋やタオルで滑りにくくする
最初に試したいのが、ゴム手袋やタオルを使う方法です。
コップが濡れていると手が滑り、「外れないからもっと力を入れよう」となりがちです。
一度コップの外側の水分を拭き取り、ゴム手袋を着用して、それぞれのコップをしっかり持ってみてください。
その状態で真っすぐ強く引っ張るのではなく、ゆっくり小さく動かしてみます。
ゴム手袋がない場合は、乾いたタオルや滑り止めになるシートなどを使ってもよいでしょう。
②食器用洗剤を隙間に入れてゆっくり回す
ゴム手袋だけでは外れない場合は、食器用洗剤を使ってみましょう。
重なったコップの隙間に食器用洗剤を少量垂らし、数分待ってなじませます。
洗剤が隙間に入り込むことで摩擦が小さくなり、コップが動きやすくなることがあります。
すぐに引っ張らず、洗剤がなじんでからコップを小さく動かしてみるのがポイントです。
滑りやすくなるため、落としてしまわないようシンクなど安全な場所で作業しましょう。

③外側をぬるま湯で温め、内側を冷やす
洗剤でも動かない場合は、温度差を利用する方法があります。
基本的な考え方は、外側のコップを温め、内側のコップを冷やすというものです。
外側のコップをぬるま湯で少しずつ温めながら、内側のコップには冷たい水を入れます。
温度によるわずかな膨張・収縮の違いを利用して、重なった部分を動きやすくします。
ただし、熱湯をかけたり、非常に冷たい状態から急に熱いお湯をかけたりするのは避けてください。
ガラスは急激な温度変化によって破損することがあります。
④薄いカードなどで空気の通り道を作る
コップ同士が密着している場合は、隙間に空気が入ることで動きやすくなることがあります。
隙間がある場合は、不要になった薄いプラスチックカードなど、ガラスを傷つけにくいものを無理のない範囲で当て、空気が入るきっかけを作ります。
ただし、隙間がほとんどない状態で無理に押し込んではいけません。
金属製のナイフなど硬いものを差し込んでこじると、ガラスが欠けたり割れたりする危険があります。
あくまで「簡単に入る隙間がある場合」に限って試しましょう。
⑤それでも外れない場合は無理をしない
ここまで試しても外れない場合は、無理に力を加えるのをやめましょう。
特に薄いガラス、高価なグラス、すでにヒビや欠けがあるコップは注意が必要です。
強引に引っ張った瞬間に割れる可能性があります。
少し時間を置いてから再度洗剤などをなじませるか、安全に対処できないと判断した場合は使用を中止してください。
重なったコップやガラスが取れなくなるのはなぜ?
コップ同士が密着して空気が入りにくくなる
形や大きさが似ているコップを重ねると、外側と内側のコップがぴったり接触することがあります。
特にガラスは表面が滑らかなため、重なった部分に空気が入りにくい状態になることがあります。
その状態で無理に引っ張るより、洗剤で摩擦を減らしたり、空気が入るきっかけを作ったりしたほうが外しやすくなります。
水分や形状によって密着しやすくなる
洗ったばかりのコップを重ねるのも、外れなくなる原因のひとつです。
コップの表面に水滴が残った状態で重ねると、コップ同士が密着しやすくなります。
また、口に向かって広がっている形など、コップの形状によっては内側のコップが深く入り込んでしまうことがあります。
同じ種類のコップだからといって、強く押し込んで重ねるのは避けたほうがよいでしょう。
斜めに入り込むとさらに外れにくくなる
内側のコップが真っすぐではなく、斜めにはまっている場合もあります。
斜めに入り込むと一部分に強い力がかかり、引っ掛かったような状態になります。
この状態で真っすぐ引っ張ろうとすると、さらに強く引っ掛かる場合があります。
斜めにはまっているときほど、力任せに動かさないことが大切です。
温度差を利用して重なったコップを外す方法

重なったガラスコップを外す方法としてよく知られているのが、温度差を利用する方法です。
ただし、ガラスは急激な温度変化に弱い場合があります。
安全を優先しながら慎重に行いましょう。
外側のコップをぬるま湯で温める
外側のコップをぬるま湯でゆっくり温めます。
いきなり熱湯をかけるのではなく、手で扱える程度のぬるま湯から試してください。
外側だけを温めることがポイントです。
コップ全体を同じように温めてしまうより、外側と内側に温度差を作ることを意識します。
内側のコップに冷たい水を入れる
外側を温めながら、内側のコップには冷たい水を入れます。
外側と内側に温度差を作った状態で少し待ち、ゴム手袋などを使ってゆっくり動かしてみましょう。
一度で外れなくても、強引に引っ張る必要はありません。
少し動くようになったら、徐々に隙間を広げるイメージで外していきます。
急激な温度変化は避ける
温度差を大きくすればするほどよい、というわけではありません。
熱湯を使用したり、冷凍庫で冷やしたガラスへ急にお湯をかけたりすると、温度差によってガラスが割れる可能性があります。
特に耐熱性が確認できないガラスでは注意が必要です。
「外側はぬるま湯、内側は冷たい水」程度から慎重に試しましょう。
洗剤や身近な道具を使って外す方法
温度差以外にも、家庭にあるものを利用して重なったコップを外せる場合があります。
ポイントは「強い力を加える」のではなく、「滑りやすくする」「握りやすくする」「空気を入りやすくする」ことです。
食器用洗剤で滑りをよくする
食器用洗剤を重なった部分へ少量流し込みます。
そのまま数分待ち、洗剤が隙間になじむのを待ちます。
その後、ゴム手袋などでコップを持ち、小さく動かしてみてください。
一度で外そうとせず、少しずつ動かすことが大切です。
ゴム手袋・タオル・輪ゴムで滑りを防ぐ
コップをしっかり握れない場合は、ゴム手袋が役立ちます。
タオルを巻いたり、太めの輪ゴムをコップの外側に巻いたりして、握りやすくする方法もあります。
ただし、グリップ力が上がると強い力をかけやすくなるため注意してください。
目的は力任せに引っ張ることではなく、滑らず安定してコップを持つことです。
薄いカードで空気の通り道を作る
わずかな隙間がある場合は、薄く柔らかいプラスチックカードなどを利用して、空気が入り込むきっかけを作る方法もあります。
簡単に入らない場合は無理に差し込まないでください。
ガラスとガラスの間へ硬い道具を強く押し込むと、局所的に力が加わり破損につながる可能性があります。
斜めに重なったコップが取れない場合の対処法

コップが斜めにはまっている場合は、通常より慎重に作業する必要があります。
片側だけが強く接触しているため、無理に動かすとガラスへ負担が集中する可能性があります。
無理に真っすぐ引っ張らない
斜めにはまったコップを真上へ強く引っ張るのは避けましょう。
まずはどの部分が強く接触しているか確認します。
そのうえで、ゴム手袋などを使って小さく動かせるか試してください。
大きくひねるのではなく、わずかに動かす程度から始めます。
洗剤をなじませて小さく動かす
斜めになっている部分へ食器用洗剤を少量垂らし、しばらく待ちます。
洗剤が隙間へ入り込んだら、内側のコップを少しずつ動かします。
動き始めても一気に引き抜かず、引っ掛かりを確認しながらゆっくり外してください。
動かない場合は温度差を試す
洗剤でもまったく動かない場合は、外側をぬるま湯で温め、内側へ冷たい水を入れる方法を試します。
ただし、斜めにはまった状態では一部分へ負荷がかかっている可能性があります。
少しでもヒビや欠けが見つかった場合は、それ以上無理に作業しないほうが安全です。
ガラス・陶器・プラスチックなど素材別の注意点
重なったコップの外し方は、素材によって注意するポイントが異なります。
同じ方法をすべての食器にそのまま使うのではなく、素材の特徴を考えて対処しましょう。
ガラス製コップの場合
ガラス製のコップで最も注意したいのは破損です。
特に薄いグラスは、強く握ったりひねったりすると割れることがあります。
洗剤やゴム手袋など負担の少ない方法から試し、温度差を利用するときも急激な加熱・冷却を避けましょう。
耐熱ガラスの場合
耐熱ガラスであっても、どのような温度変化にも耐えられるとは限りません。
製品によって使用条件が異なるため、分かる場合はメーカーの注意事項を確認してください。
耐熱ガラスだから大丈夫だと考えて、熱湯と氷水など極端な温度差を与えるのは避けましょう。
陶器の場合
陶器も無理な力や急激な温度変化によって割れたり欠けたりすることがあります。
特に縁の部分が強く接触している場合は注意してください。
まずは洗剤を使い、ゴム手袋などで滑りを防ぎながら小さく動かしてみる方法が適しています。
プラスチックの場合
プラスチック製のコップはガラスより柔軟性がありますが、強く変形させればよいわけではありません。
古くなったプラスチックは劣化して割れやすくなっている場合もあります。
また、高温によって変形する製品もあるため、お湯を使用する場合は製品の耐熱温度を確認してください。
金属製カップの場合
金属は熱が伝わりやすいため、お湯を使うと本体が想像以上に早く温まることがあります。
やけどしないよう注意してください。
また、アルミなど比較的変形しやすい素材の場合は、強く握ったり押したりしないようにしましょう。
重なったコップを外すときにやってはいけないこと
コップがどうしても外れないと、強引な方法を試したくなるかもしれません。
しかし、ガラスが突然割れると大きな怪我につながる可能性があります。
次のような方法は避けましょう。
力任せに引っ張ったりひねったりする
最も避けたいのが、力いっぱい引っ張ることです。
コップが突然外れた際に落として割ったり、力が集中した部分からガラスが破損したりする可能性があります。
動かない場合は力を増やすのではなく、洗剤や温度差など別の方法へ切り替えましょう。
熱湯や急激な温度変化を与える
早く外したいからといって、外側のコップへ熱湯をかけるのはおすすめできません。
急激な温度変化によってガラスが破損するおそれがあります。
温度差を利用するときは、少しずつ変化させることが重要です。
硬い道具で無理にこじ開ける
ナイフや金属製の工具などをコップの間へ入れて、てこの原理でこじ開けるのは危険です。
一点に強い力が加わり、ガラスが欠けたり割れたりする可能性があります。
さらに、道具が滑れば手を怪我するおそれもあります。
ガラスを割って取り出そうとする
「外れないなら片方を割ればいい」と考えるかもしれませんが、自分で意図的にガラスを割って取り出す方法はおすすめできません。
割れた瞬間に細かな破片が飛散したり、内側のコップまで破損したりする可能性があります。
どうしても安全に外せない場合は、無理に作業を続けないことが大切です。
コップが重なって取れなくなるのを防ぐ方法

一度外すことができても、収納方法が同じなら再びコップが取れなくなる可能性があります。
普段から少し工夫しておくと予防できます。
洗ったコップは完全に乾かしてから収納する
洗った直後のコップには水分が残っています。
そのまま重ねるのではなく、十分に乾かしてから収納しましょう。
特にコップの内側や底に水分が残っていないか確認してください。
同じ形のコップを深く重ねない
同じ形状のコップはきれいに重なるため収納しやすい一方、奥まで入り込むと密着する場合があります。
重ねて収納する場合でも、強く押し込まないようにしましょう。
収納スペースに余裕があるなら、重ねずに並べて保管するのもひとつの方法です。
必要なら間に紙や布などを挟む
どうしても重ねて収納する必要がある場合は、コップ同士が直接密着しないよう間に薄い布などを挟む方法があります。
コップ同士の間にわずかな隙間を作ることで、深く入り込むのを防ぎやすくなります。
重なったコップの外し方に関するよくある質問
一番最初に試す方法は?
まずはコップの水分を拭き取り、ゴム手袋やタオルを使って滑りにくくしてから、ゆっくり動かしてみましょう。
それでも外れなければ、食器用洗剤を隙間になじませる方法へ進みます。
最初から強い力や大きな温度差を加えないことが重要です。
お湯は何度くらいがいい?
重要なのは、熱湯を使わず急激な温度変化を避けることです。
ガラスの種類や製品によって耐えられる温度が異なるため、一律に「この温度なら絶対安全」とはいえません。
まずは手で扱える程度のぬるま湯から試し、耐熱性が分からないガラスには無理な温度差を与えないようにしましょう。
お湯を使っても外れない場合は?
外側をぬるま湯で温めても外れない場合は、内側へ冷たい水を入れて温度差を作る方法があります。
それでも動かない場合は、洗剤をなじませたり、ゴム手袋を使ったりしてみましょう。
複数の方法を試しても動かない場合は、無理に力を加えないことが重要です。
洗剤を使っても大丈夫?
一般的な食器用洗剤であれば、食器に使用することを前提とした製品です。
使用後はコップを十分に洗い、洗剤をしっかりすすいでから使用してください。
また、洗剤を使うとコップ全体が滑りやすくなるため、落下には注意しましょう。
どうしても取れない場合はどうする?
洗剤、ゴム手袋、穏やかな温度差などを試してもまったく動かない場合は、それ以上強い力を加えないほうが安全です。
特に高価なグラスや薄いガラス、ヒビ・欠けがある食器は無理をしないでください。
「どうしても外したい」という気持ちより、怪我を防ぐことを優先しましょう。
まとめ・重なったコップは無理に引っ張らず安全な方法から試そう
重なったコップが取れない場合は、焦って力任せに引っ張らないことが大切です。
まずはゴム手袋やタオルを使って滑りを防ぎ、それでも外れなければ食器用洗剤を隙間になじませてみましょう。
さらに外れない場合は、外側をぬるま湯で温め、内側へ冷たい水を入れて温度差を利用する方法があります。
ポイントは、一度で外そうとせず少しずつ試すことです。
また、熱湯をかける、硬い道具でこじる、力いっぱいひねる、意図的にガラスを割るといった方法は、破損や怪我につながる可能性があるため避けましょう。
今後同じ状態になるのを防ぐためにも、洗ったコップは十分に乾かし、同じ形のコップを深く重ねすぎないようにすることが大切です。
重なったコップが取れなくなったときは、「力で外す」のではなく「外れやすい状態を作る」ことを意識して、安全な方法から順番に試してみてください。

